性交渉 ニートの9割「経験なし」

異性とのつながりが希薄であることがニートを生む原因とする一部での見方を支持するもので、ここに少子化問題とあわせて一気に解決するヒントがあるように思えてならない。


などと、茶化したテキストを書きたくなった。今は反省している
9割はともかく、6割は童貞だべ?


先日ある大手新聞で、インターネットモニター調査によって、ニートの6割が部活などの課外活動の経験がないことがわかった、という記事がありました。
よく読んでみると、自分の周囲にニートがいると回答したモニターの中から1500人に聞いた調査の結果、ということだそうです。
消極的なほど就労経験に乏しい、ということがわかったんだそうで。
どういう厳密さをもって、その結論の確からしさを担保しているのか僕にはわからんかったです。
読解力が低くてすまないなあと思います。もっと新聞読まないとな!


例えばですね、
・パソコンが使える若者は高学歴者に偏るであろうから、上記のようなモニターに聞いたとのことですが、調査名からして、パソコンを使えない人には答える方法が非常に限定されるような気がするんですが。まあ、大手新聞のやることですから、何らかの方法で公正さを確保してると僕は信じてますよ。
・全国の若者の部活動所属率と、有意に違うのかどうかが記事ではわからない。まあ、記事にするくらいなんだから違うんでしょう。掛け持ちとかの重複を除いて調査するのは大変だっただろうと記者のご苦労をお察しします。
・で、これは因果関係なのか相関関係なのか、はたまた?と思うわけです。何度読んでもこれは、すべての手続きが厳密に行われたとしても「ニートの中に部活に入ったことのない人が多かった」、ということを明らかにしたということしか読み取れません。記事の文脈からして、消極的であることが独立変数のようですが、ニート以外を調査しないままそれがわかるのか僕にはわかりませんが、たぶんわかるんでしょう。大手新聞のやることですから。
僕が学生だったときにこういう調査をしたら教官に怒られたんじゃないかと思いますが、別に論文じゃないからいい、というような気持ちで記者さんは書いてないと僕は信じてます。


というようなことを、このテキストを読んで思い出しました。


つい先日読売新聞のコラムで、社会保険事務所が無断で免除手続きを行い加入率を上げていた問題を扱ってました。
そのとき、『統計でウソをつく法』統計でウソをつく法―数式を使わない統計学入門 (ブルーバックス)*1で紹介されていた、ある都市での死亡率より軍隊の死亡率のほうが低いという軍のポスターの文面を引用してました*2
朝日新聞流にしめるとしたら「軍にウソをつかれる時代であった。とわにあのような時代は願い下げにしたい」という感じでいいかしら?

*1:ちょっと読みにくいが、読むべき本の一つだと思う。ブルーバックスなので、図書館にはあると思うのでぜひ。

*2:数字自体は本物だが、軍は壮健な若者ばかりで、病死がまずないのに対し、都市には老人も病人もいる。母集団にバイアスがかかっているためにこうなる。