等価交換だ
目の前の失敗作をカレーに練成した俺である。
電車男で話題にもなった、見えない相手にこそむしろ発揮される善意ってのは面白いと思うのね。
今、隣のブースの人がやたら話しかけてくる。
雑談とかじゃなくて、相談。
「AV見たいんですけどどうしたらいいですかね」
「僕の携帯鳴ってるけどどこにあるか分かりますか?」*1
なんかガタイもいいし、最初は適当にあしらってたんだけど、だんだん怖くなってきた。
しかもやたら起動音がするんですよー。
僕が相談したときは「知らないです」の一言で済ませた*2店員さんも、なんかやたら世話焼いてるし。Gしちゃだめとか注意されてるよ。僕どうすれば。
困っていることは分かるのだが、それでも僕は世話を焼かない。
なぜなら、一度面倒見たら、どこまでも頼ってきそうだからだ。
アフリカの子供たち、のような距離の遠い相手には善意を抱きやすく*3、さらにいつでも自分の都合で世話を焼くことをやめられるから、見えない相手にこそむしろ世話を焼けるんじゃないかなあ、なんてことを考えた。
顔が見える相手とは、今回は時間をとられたり脅かされたり、些細なことだけど僕は被害をこうむってる。
ケチといわれようと、それに見合うことをしてもらわないと、僕は世話を焼く気はならないなあ。
等価交換ですよ。やっぱ。
隣の人のその後
結局何もできなくなって退屈になったようで寝てしまう。
料金を勘違いしていたらしく、手持ちが足りず、振り込んでくれと電話していた。ブースの中で。
結局、銀行が開く時間まで待つことに。ということでシャワールームへ。
逆切れしないだけいい人とは思う。