今日の日記

カマキリ

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いまさら出てきたカマキリの死体。

引越し

引越しに伴ってパソコン買い換えるんだけど、どんなアプリケーションインストールしてて、どんな設定にしてたかちゃんとわかるようにしないとな。
あと、転居先の住所なんですが、お問い合わせがあった分には教えますが、基本的には僕から連絡はしません。
メールで済むかというとそうでもないし。何十人と文面考えるのも面倒だし。全員分というと金額が馬鹿にならないし。新住所がわからなくてすぐ困るということもないでしょうしね。転送の手続きもしたし。
文学クラブ関係以外には変更のお手紙を出します。
クラブのほうにはこれから手紙を出すので、それを元にOB名簿が書き換わるでしょう。基本的にはそちらでお願いします。
来年の年賀状は新住所から出すので、そちらでもどうぞ。気が向いたら暑中見舞も書くかもしれない。

読書

ついに50冊達成。おめでとう俺。
読んだ、と他人に自慢できるような本ばかりではないけど、もともと自己満足で始めたことだしな。
まあ、こうやって書くからには、自慢はしたいんだけど。

骸骨乗組員スケルトン・クルー〈1〉骸骨乗組員 (扶桑社ミステリー) 50冊目

僕が読んだのはサンケイ文庫の方なんだけど、たぶん内容は一緒だし。
スティーブン・キングの短編集。日本では三分冊になって出版され、その第一冊目。
正直言って、序文と「霧」さえ読めばいいです。
キングの真骨頂はやはり長編にあるのだということがよーくわかります。
ただ、「霧」は面白い。
キングの特長は、ちょっと(どころじゃないことも多いけど)いい話を、非論理的な説得力を持つ設定で、人間味あふれる描写力で描くことにあると思うんですが、その最後の一つだけでここまでもってくるってのはたまらん。
正直いってちゃんと長編に書き直してほしいのはやまやまなんですが。
ミセス・レプラーかっこよすぎ。
SILENT HILLのインスパイア元になってるので、ファンの人はぜひどうぞ。
もちろんそうでない人もオヌヌヌヌヌメ。

図解人体改造マニュアル図解 人体改造マニュアル―タトゥー、ボディピアスから整形、性転換手術まで 51冊目

人体改造という技術にどういうものがあるかの概説書。
肉体にメスを入れる美容整形、刺青から、痩せ薬、果ては向精神薬まで、人間はこれほどまでに自分の肉体というものに不満を持ってきたのかと思わされる。
これはどういう動機付けなんでしょうね。
こうしたいけど〜が足りないから、技術の力を持って能力をアップさせたいのか。
自分はこうあるべき、ありたいけど足りないからその不足分を技術の力で補うのか。
ガソリンにニトロ入れてスピードを増すのと、スピードを増すためにエンジン積み替えるような違いがあると思うんですけどね。
ニトロでもエンジン傷むし積み替えても車体には無理があるでしょうけど。


何がいいのか悪いのかは、社会的なものに左右される側面が大きい。
例えばアルコールはイスラム社会ではタブーだけど日本では合法。
海外には大麻が合法な社会だってあるわけで。
目が覚めて頭がスッキリするためにコーヒーを飲むのはよくて、覚せい剤はダメ、というのはラディカルな言い方をすれば効能と害を天秤にかけた上で社会が意図的に引いた線のこっち側か向こう側かという話にすぎない。
あたかも煙の害に関して、車はよくて煙草はだめ、みたいな。


結局、これは人間が肉体をモノ視してきた歴史なんだなあ。
誰しもそういう視点からは免れられないわけで、ちょっと背筋が寒くなった。

なぜ結婚できないのかなぜ結婚できないのか 非婚・晩婚時代の家族論 52冊目

インタビューを通じて結婚を考える本、という内容。
当事者、両親、関連業者、政策担当者などの話がまとめて形で聞けるのはなかなか面白い。文章も整理されてて読みやすいし。
初婚年齢が上がりつつある今、何に原因を求め誰に責任があるのかという話ばかり先行してて僕は本当にうんざりです。
そういう観点で物事を見れば、初婚年齢の低かった時代と比べて一番変わったのは女性であって、つまり若い女性が悪いって話になってすべてそこに背負わせるような議論しか出てこないからです。
それは、若い女性以外の層を免罪する考えになりがちだからです。
この本でも通低音としてそういう文脈があることは否定できないわけで。当事者として話を聞かれてるのは女性が多いしね。
著者である男性が、女性に一対一でそういう話を聞くときに、何にもバイアスがないわけないんで。
でも、結婚という制度まで疑って変えていくほど今の社会はラディカルじゃないわけで、じゃあどうしたらいいのかというと僕自身としては、若い男女の接点を増やすしかないと思いますけどね。
もちろん、社会的金銭的なマイナスのインセンティブを解消した上での話ですけど。
それはお見合いパーティーみたいなものではなくて、単に近い年齢層の男女が一緒に何かするというものでいいと思うんですよ。
この年になって思うのは、「なぜ僕は学生時代にもっと……」という悔いでして。
学校のように、男女が一つ屋根の下で長い時間過ごすってのは社会人になるともうないわけで。恋愛に関してもあのときなにかやっておけばなあ、という思いがあります。
恋愛前提というのはつらいけれども接点はほしいと思ってる男女はいると思うんですね。
そういう意味で、例えば地域の行事に税金使って報酬出して地域の男女を強制的に参加させたら、話は変わってくるかもしれない。
それが子育て支援の業務だったりすると、子育てのよさを学ぶこともでき、育児支援にもなり、非常につじつまあうような気もするのですが。
でもまあ、仕事を休ませるほどの強制力を持たせないと意味ないだろうしなあ。
そううまくはいかないんだろうなあ。

社会心理学ショート・ショート―実験でとく心の謎 53冊目

社会心理学の概説書。
社会心理学というと、ミルグラムの実験が有名ですね。
どういう内容かというと、被験者は、暗記学習において罰の効果を確かめたいから、という名目で生徒に電気ショックを与える役を与えられます。
実は、生徒役も監視役も全部仕込みで、本来の目的は、人間はどこまで人間に苦痛を与えることができるか、ということを確かめることでした。
生徒役は間違えるたびに電気ショックを与えられ(実際には与えられてない)苦痛の叫びを上げます。
監視役は、回を重ねるごとに電圧を上げるように指示し、被験者が電気ショックを与えることに躊躇したら、ちゃんとやるよう四回まで圧力をかけます。(つまり、四回拒否を貫くと、実験は終了)
一般の市民を使って行われたこの実験で、15ボルトからスタートしてどの電圧で最初に拒否が現れたかというと、300ボルトだそうです。
そして約2/3は、最終的な450ボルトまでいったそうで。もちろん電気ショックを与えられてることになってる生徒役は、そのたびに叫び、最終的には壁を叩くのですが。
ほとんどすべてが、嫌悪感を示しつつも、それでもなんのうらみもない相手に、学問的な正当性が付与されてるとは言えそこまでやってしまう、そしてその服従の傾向を大きく低減する要素は見つからなかった、ということは非常に恐ろしい。
他に、esという映画のもとネタにもなったジンバルドの模擬監獄実験とか、ココロジーとかよりももっと知るべきなにかがここにはあります。
ネットのコミュニティの世論形成だとか、社会心理学の知見は今こそ役に立つようにも思います。
ページ数も少なくて読みやすいので、まずはこれを読んで、興味のある内容を見つけてみるのはいかがでしょう?
ゲイン-ロス効果という、最初冷たくしていたほうがあとでの好感度が高いというツンデレ理論とかあるよ。