読んだ本

オバはん編集長でもわかる世界のオキテ―福田和也緊急講義

オバはん編集長でもわかる世界のオキテ―福田和也緊急講義 (新潮文庫)
オバはんは物を知らないというステレオタイプな決め付けはさておき。
なにも知らないがずうずうしいキャラクターを生徒に据え、国際政治の争点の概略を解説するという試みは成功していると思う。
生徒役のオバはんは、何でもかんでも卑俗なものに結びつける。
そうすることで、高尚な問題がなんとなく分かったようになるから不思議だ。

超・偉人伝―カリスマたちは激しいのがお好き

超・偉人伝―カリスマたちは激しいのがお好き (新潮文庫)
これはその続編。
世界に冠たる偉人を捕まえて、オバはんの卑俗な解釈と、福田和也のウンチクが錯綜する。
分かりやすいのはいいが、本編に入る前のくすぐりが冗長で、本編そのものにはボリューム不足を感じる。
別に体系だてた学問をしているわけではないので当然かもしれないが、人選も偏ってるし、解釈も一部に一方的な部分があることが否めない。
俗説を書くのもどうかなと思うが、これはオバはんというキャラクターとのマッチングを考えれば致し方ないところ。その分を割り引く目は必要だろう。